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――初恋だって、したことがない。 そんな女の子が一瞬で恋に落ちるなんて、 誰が想像したことでしょう... ![]() ♯01 キミと出会ったその瞬間から、 ――4月。 中学校に入学して、ルンルン気分のあたし、。 「やっと、やっと、中学生♪何か出会いがあーるかなっ?」 なんていいながら学校の中庭に位置してある掲示板を見た。 「―!!」 あたしより先に掲示板を見たのか、親友のがあたしの下へ駆け寄ってきた。 「わぁ、。どうしたの?」 「また、あたしたち同じクラスだよー!」 「えっ、本当?やったぁっー♪」 「えへへっ、やったね♪」 親友であるとは小学校6年間、ずっと同じクラスだった。 そして、中学生になった今年も同じクラスだというのだから、 きっとあたしとは何かの糸で繋がってるんだと思う。(えーと、何だっけ?あ、そうだ!運命の赤い糸!!) それからしばらくして、と一緒に教室に向かう。 ―クラスの中はザワザワと騒いでいて、とてもうるさかった。 その中でも一際うるさいのが、1人の男子を囲んでたわむれる女子の輪。 あたしは、そんなのどうでもいいから、ずっととおしゃべりをしていた。 すると、しばらくして、先生が入ってきて 「それじゃ、入学式始まるから準備しろよー。」 と言って教室から出て行った。(せんせ、そんな適当でいいの!?) それから、ねむーい、ねむーい、入学式が終了して、 下校の時間になった。 みんながぞろぞろ帰って行く。 あたしも帰ろっかなー♪なんて思って、を呼ぼうと思ったら、 ドンッ!! 誰かにぶつかった。 「わぁぁぁぁぁ、す、すみませんっ!!」 「おー、悪ぃーな。 …って、あ……。」 ぶつかったのは、女子の輪の中心人物となっていた、丸井ブン太君。 「え…?ま、るい…君だよね? 何であたしの名前……」 「そ、そりゃー、同クラだし、その……なんつーか、、可愛いかったから。 ま、とりあえず、シクヨロ。」 ふにゃ、と照れくさそうな顔で笑う丸井くん。 こんなことをストレートに言える丸井くんって……すごい。 もちろん、あたしのほっぺは真っ赤な林檎みたいになってて、 何回も喉につっかえながらだったけど、やっと言葉が出た。 「そ、そっか……。えっ、ああ、うん、よろしくっ…。」 「お、おぅ。んじゃ、。また明日なっ。」 「う、うん。また明日!」 にっこりと微笑みながら走り去ってゆく丸井君。 丸井君がいなくなってから、 ドクン…ドクン… と心臓が暴れだした。 え、えぇ!?な、何コレ…。 コレって…もしかして…あたし…、 丸井くんに恋…しちゃったの…!? TOP | >> _________________________________________________________________________________ ブン太初連載☆ ちょっと実話になっていたりします← (081206) |